酒道具・美酒佳肴・展観。佳き縁(えにし)を繋ぐ、その徒然。また酒席十二相。その芯は遊び(あすび)の心意気。


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『ぐい呑みの三調子』

ぐい呑みの三調子とは、その魅力を味わう居姿、色調、肌触の三つの視点です。

一つめの居姿とは、ぐい呑みの形のこと。
造作や作行きなどとも言われ、器の風情を一番よく表しています。
ぐい呑みの居姿は筒形(つつなり)、丸形(まるなり)、碗形(わんなり)、
平形(ひらなり)、乙形(おつなり)と大きく分けることができます。
居姿は見た目の魅力だけではなく、日本酒の味わいにも関わってきます。
その形(なり)は口造り(呑み口の部分)の厚みと相まって、
同じ日本酒でも味わいのちがいを感じさせてくれます。
お気に入りのぐい呑みを見つける上では、ひとつ大きな要素となりましょう。

二つめの色調は色合い、色艶のこと。器を見ればすぐにわかる特徴です。
土の風味そのものから釉薬(ゆうやく・うわぐすり)の種類、
器を焼き上げるときの調整によってさまざまな色調が生まれるわけです。
楽の黒や赤、織部の緑や志野の紅、粉引の白、備前の緋襷、信楽の土色やビードロ、
伊万里焼や清水焼、九谷焼のような色絵付などがありますが、
作り手がおのおの工夫を凝らした独自の釉薬もあります。
その表情は鮮烈であり、嫋やかであり、落ち着きであり、華やかであり。
居姿と並び作り手の個性がよくわかる部分でありましょう。

三つめは肌触。手触り、掌への収まり具合。
好みのぐい呑みと出会うための、もっとも大事な視点とも言えるのが肌触、
器の手触りです。
器の良さを存分に味わうための真髄と言ってもあながち的外れではないでしょう。
磁器のようになめらかでつるりとしたもの、
備前や信楽のようにざっくりとした土の味わいがよく出ているものは
特にわかりやすいもの。
きりりとした凛々しさを感じたり、優しい暖かさが伝わったりしますが、
触れた瞬間にすいっと手に収まる塩梅を感じとれるものこそ、
相性のよき器と云えましょう。
器の魅力は手に取ってこそ感じるもの、わかるものです。
ご自身の手に収めてみて、ぐい呑みの魅力を存分に確かめてくだされば幸いです。
 
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by drink-style | 2015-07-01 18:45 | 酒道具
器の形とはかくも様々でありますが、
掌に納まるその按配こそが精髄であると言っても過言ではありますまい。

抹茶茶碗であれば、作行きに心魅かれるのは碗に触れ茶を嗜むその時でありましょう。
それがぐい呑みであれば、一献毎に感じる愛おしさでありましょう。
ぐい呑みが「掌中に納まる抹茶茶碗」と云われる所以は、
そんなところにあるのではないでしょうか。

器にしても料理にしても、手を通して良さや味わいが伝わり、感じ、
魅力に触れることとなります。
それは手を通さねば本当の深みを知ることが出来ないということでもあります。

殊更に云うまでもなく、焼き物とは土と炎の鬩ぎあいが造り上げるもの。
そして、そこに在るべくして欠かせない存在が陶人(すえひと)なのです。
その意が注がれた土は窯の中で炎群に包まれ、生まれ変わるのです。

当然至極のことですが、それが名陶茶陶であろうと日々の器であろうと、
その"手"を経なければ何も生まれはしないのです。

陶人が紡ぎだす器は"手"で作られ、
それぞれに込められた心意気は三調子の均整を生み出し眼前に現れます。
私たちはそれを"手"に取り味わうわけですから、
器の魅力が琴線を震わすことは想像に難くありません。

※三調子:居姿・色調・肌触。

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by drink-style | 2015-06-12 17:05 | 酒道具

平山源一・灰釉ぐい呑み

平山源一「灰釉ぐい呑み」


佇むは妙なる艶の楚々とした居姿。
在るは端麗、明朗、優美、直心。
美酒嗜むにその手指に納まるは、麗しき淑やかさと温柔なる色香。
旨酒の甘露を味得するに於いて、如何ほどの差障り、在ろう故もない。
陶然と云うべきはこの瞬く間に駆け、飲酒(おんじゅ)の愉楽も際殊となり、
賦詠の悦びと心同じうするものである。


口径64mm/高さ56mm/15,000円

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by drink-style | 2011-10-20 14:49 | 酒道具

浜松町・名酒センター

芝増上寺の大門があり、また東京タワーを間近に見上げる浜松町。

駅周辺の喧噪から少し離れたところに、
全国の日本酒を味わい、購入することができる名酒センターがあります。
運営担当はNPO法人であるウイメンズ日本酒会です。

先般、こちらで日本酒と器の会を開催させていただきましたが、
その縁もあり、再びぐい呑みを展示させてもらっています。
点数は少ないのですが、名酒センターの美酒を合わせてみてはいかがでしょう。

今だからこそ、美味しい日本酒をお気に入りの器でぜひ!
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by drink-style | 2011-04-07 09:53 | 酒道具

琴線を凛と張る。

陶芸家・二階堂明弘氏
毎回その力に魅せられる訳であるが、
ここ最近の作品には更なる創造の奔流がある。


器が纏う利発と鋭敏。
然し乍ら冷淡に陥ることなく温雅の妙を得る。

その造作は真摯なる均整。
その色調は清新なる蒼古。
その肌触は艶麗なる極意。

無頼であり孤高であり静謐であり、
気品と余韻と軽み(かろみ)を秘める。

琴線を弾く、その意気と真髄。
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by drink-style | 2010-02-21 15:11 | 酒道具